「令和3年度本試験 カウントダウン!ごった煮記事」です。
令和2年度のオススメ記事
今日は、「軸の確認」をしてみましょう。
(注)「軸」とは、択一の問題を解く際に、真っ先に探す肢のコト。
前回の刑法つながりで、刑法の各論から、軸のご紹介。
刑法の出題予想の記事は、また、別途、ご紹介することにして、
刑法各論では、「強盗」、「窃盗」が、久しぶりに出そうですね。
直近の出題サイクル的には、
H22→27が「強盗」、H20→H28が「窃盗」の流れです。
H29に出題されている「住居侵入」や「横領」も押さえておく必要がありますが、
今日は、「強盗」の軸肢の確認です。
そう言えば、講義の中では、「住居侵入」の場合は、「塀によじ上ってしまう人」、「横領」の場合には、「未遂」が出たら瞬殺、「共同占有」、「横領の手段としてのウソ」、「会社の資料のコピー」は注意!とお伝えしているので、受講生さんは、再確認を。
さて、皆さんは、今年の本試験で「強盗罪に関する次のアからオまでの記述のうち~」と出題されたら、どこから解きますか?
強盗罪の場合には、目立つキーワードがあります。
それが、「強盗致死傷罪」
ちょっと過去問を見てみましょう。
(H27-26-ア)
Aは,人気のない夜道でBにナイフを示して脅迫し,現金を要求したが,畏怖したBがナイフの刃を手でつかんだので,Bの手を離すためにナイフを動かしたところ,Bが手に切り傷を負った。この場合,Aには,強盗致傷罪が成立する。
(H22-25-ウ)
Aは,路上でBを脅迫してその反抗を抑圧し,その財物を強取したが,すぐにBが追いかけてきたので,逃走するため,Bを殴打して負傷させた。この場合,Aには,強盗致傷罪は成立しない。
このように、「強盗致死傷罪」は、目立ちます。
そして、ここからが重要!
強盗の機会に、死んじゃったり、ケガしちゃったら、モノをとってなくても、アウトです。
このモノをとるのを失敗しちゃったけど、死んじゃった、ケガしちゃったが、軸です。
(H22-25-エ)
Aは,通行人Bから財物を強取するつもりで暴行を加え,その反抗を抑圧したが,負傷させただけで,財物奪取に失敗した。この場合,Aには,強盗致傷罪の未遂罪が成立する。
(H5-26-4)
AはB宅に侵入し,Bをナイフで脅迫して金品を強取しようとしたが,Bに騒がれたため,何も取らずに逃げようとしたところ,Bに足をつかまれたため,殺意をもってナイフでBの胸部を突き刺してこれを殺害した。この場合,Aの金品強取行為は未遂に終わっているので,強盗殺人罪は成立しない。
まとめの過去問としては、S61-27-4を覚えておけば足ります。
(S61-27-4)
A盗が財物奪取の目的を何ら達せず未遂に終わった場合でも,その暴行により相手に傷害の結果を発生させたときは,強盗致傷罪の既遂の責任を負う。
強盗が出たときには、モノとり失敗、でもケガ、死んじゃった事例を探してみましょう。
令和3年度本試験まで
残り 49日
●TACのホームページでもブログを書いています。
受験と実務をつなげるブログです。ぜひ。
●受講生時代のブログも残っています。
スポンサーサイト
最終更新日 : 2021-05-22