続 まらやの司法書士合格ブログ~宅建ネタも

Top Page › 令和3年度本試験 カウントダウン!ごった煮記事 › 令和3年度本試験 カウントダウン!ごった煮記事(その6)
2021-05-20 (Thu) 06:48

令和3年度本試験 カウントダウン!ごった煮記事(その6)

「令和3年度本試験 カウントダウン!ごった煮記事」です。



とりあえず、今日は法務局勤務なのでカウントダウンだけ…

と思ったのですが、答え合わせだけはしておかないとダメですね(笑)

なので、ちょっと答えを確認しておきましょう。

5大重要な改正の、もしかしたら、似た問題が出るかも…っていう、

棚ぼた企画でした(笑)

では、答え合わせ。


〔予備試験 第2問〕〔司法試験 第5問〕
消滅時効に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。

ア.債務不履行に基づく損害賠償請求権は,債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間行使しない場合,時効によって消滅する。

イ.詐欺を理由とする取消権は,その行為の時から5年間行使しない場合,時効によって消滅する。

ウ.不法行為に基づく損害賠償請求権は,不法行為の時から20年間行使しない場合,時効によって消滅する。

エ.10年より短い時効期間の定めのある権利が確定判決によって確定した場合,その時効期間は,短い時効期間の定めによる。

オ.定期金の債権は,債権者が定期金の債権から生ずる金銭その他の物の給付を目的とする各債権を行使することができることを知った時から10年間行使しない場合,時効によって消滅する。

1.ア ウ  2.ア オ  3.イ エ  4.イ オ  5.ウ エ


解答 3

イは、「その行為の時から5年間」ではなく、「追認できるときから5年」ですね(126条前段)

エは、10年より短い時効期間の定めがあっても、その時効期間は10年ですね(169条1項)。

時効の出題を期待したのですが、ちょっと期待外れ…。

皆さんは、時効の完成猶予や更新をしっかり確認しておきましょう。

民法の総則の本命さんですよ。



〔予備試験 第9問〕
預貯金債権以外の金銭債権についての譲渡制限の意思表示に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。

ア.譲渡制限の意思表示がされた債権が譲渡された場合において,その後に債務者が当該譲渡を承諾したときは,当該債権の譲渡は譲渡の時に遡って有効になる。

イ.譲渡制限の意思表示がされた債権の差押えがされた場合,当該債権の債務者は,差押債権者に対し,譲渡制限の意思表示がされたことを理由としてその債務の履行を拒むことはできない。

ウ.譲渡制限の意思表示がされていることを知りながら債権を譲り受けた譲受人は,債務者が譲受人に対して任意に弁済をしようとしても,これを直接受けることができない。

エ.譲渡制限の意思表示がされた債権が譲渡された場合,譲受人が譲渡制限の意思表示がされたことを過失なく知らなかったときであっても,債務者は,弁済の責任を免れるために,その債権の全額に相当する金銭を供託することができる。

オ.譲渡制限の意思表示がされた債権の全額が譲渡された場合において,譲渡人について破産手続開始の決定があったときは,債権譲渡について第三者対抗要件を備えた譲受人は,債務者にその債権の全額に相当する金銭の供託をするよう請求することができる。

1.ア イ  2.ア ウ  3.イ エ  4.ウ オ  5.エ オ


解答 2

アは、改正ですね。

譲渡制限の意思表示がされた債権譲渡は、もとから有効です(466条2項)。

ウは、466条3項の問題です。債務者は拒むことができますが、任意に弁済することは構いません。そもそも、譲渡制限の意思表示は、債務者の利益を保護するために付されているからです。


これは、今年の司法書士試験で出てもいい内容かなぁ~と思います。

債権譲渡が、債権総論の分野では、本命になるかは、サイクルとの兼ね合いもあるので、また別記事で(笑)



〔司法試験 第21問〕
法定利率及び約定利率に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。

ア.利息を生ずべき債権について約定利率の定めがないときは,その利率は,最初に利息が生じた時点における法定利率による。

イ.法定利率の割合は,3年を一期とするその期ごとに見直され,必ず変更される。

ウ.将来において負担すべき費用についての損害賠償の額を定める場合,その費用を負担すべき時までの利息相当額を法定利率により控除することはできない。

エ.債務者が貸金返還債務の履行を遅滞した場合,債権者は,法定利率又は約定利率により算定された額を超える損害が生じたことを証明しても,当該損害の賠償を請求することができない。

オ.金銭消費貸借契約の利息について法定利率を超える約定利率の定めがある場合,返済を遅滞した借主は,元本及び返済期日までの約定利率の割合による利息に加えて,当該金銭消費貸借契約を締結した時点における法定利率の割合による遅延損害金を返済期日の翌日から支払済みまで支払わなければならない。

1.ア ウ  2.ア エ  3.イ ウ  4.イ オ  5.エ オ


解答 2

アは、404条1項の通りで、正しいです。

エは、判例(最判昭 48.10.11)で、○になります。

【最判昭 48.10.11】
 民法419条によれば、金銭を目的とする債務の履行遅滞による損害賠償の額は、法律に別段の定めがある場合を除き、約定または法定の利率により、債権者はその損害の証明をする必要がないとされているが、その反面として、たとえそれ以上の損害が生じたことを立証しても、その賠償を請求することはできないものというべく、したがつて、債権者は、金銭債務の不履行による損害賠償として、債務者に対し弁護士費用その他の取立費用を請求することはできないと解するのが相当である。

全文

とりあえず、法定利率のところは、条文レベルで確認しておきましょうね。

では。


令和3年度本試験まで
残り 45



応援クリックお願い致します。更新の励みにもなります
にほんブログ村 資格ブログ 司法書士試験へ
にほんブログ村

●TACのホームページでもブログを書いています。
 受験と実務をつなげるブログです。ぜひ。

●受講生時代のブログも残っています。
スポンサーサイト



最終更新日 : 2021-06-16