新企画!令和2年度の本試験出題予想論点です。
そろそろ、債権法の各論のチェックもできましたでしょうか。
今日は、改正事項が少ない「民法の親族」の範囲を予想してみましょう!
【過去の令和2年度予想記事のリンク】
【平成28年度出題からのサイクル予想】
司法書士試験は、4年サイクルを意識するところから予想が始まります。過去問を見ても4年サイクルを意識するとメリハリがついてくることが分かります。
まず、平成28年の親族の範囲の出題を確認してみましょう!
(平成28年度の出題 民法親族)
内縁関係・財産管理権
今日も、ここから令和2年度の出題予想が始まります。
「内縁関係」・「財産管理権」って…2頭ともレアですね。一発屋って感じです(笑)
念のために、出走サイクルを見ておきましょうか。
内縁関係 「H5→H21→H28」
財産管理 「H28ぽっきり」
買えねぇ~(笑)
ということで、4年サイクルからの出題予想は、ムリ!ってことで終了(笑)
勝馬予想は、4年サイクル以外の伏兵から選んでみようと思います。
(※注 下の記述の中で、ちょっとした悩みが出ます。笑)
【その他の気になる出題サイクル予想】
有力馬としては、「婚姻」「離婚」「親権」「後見」あたりの調子がよさそうです。
他にも強いお馬さんはいますが、不安材料が多いです。
例えば、「実子」や「認知」、「養子」は、激走が続いているので、疲れがたまっているように見えます。
実子 「H14→ H 18→ H 20→ H 24→ H 27→ H 31」
認知 「H8→ H 12→ H 16→ H 21→ H 25→ H 30」
養子縁組 「H9→ H 13→ H 19→ H 24→ H 26→ H 31」
実子は、GⅠクラスでメインになる有力馬ですが、「昨年の4年サイクル馬」です。
連覇の実績がないだけに、信頼度が落ちますね。
養子縁組は、特別養子縁組の改正の直前でもあったので、司法書士試験によくある
「改正直前の出題」+「出題4年サイクル±1年」に気を付けろ!の法則でしょう(笑)
あれ!?養子縁組!?
ん!?反対の「離縁」が気になりますね。
離縁も確認しておきましょう。
離縁 「H10→ H 15」
地味(笑)
なんか違う感じがします。
ということで、当初の予定通り、最初の注目馬「婚姻」「離婚」「親権」「後見」あたりで軸を絞ってみようと思います。
それぞれのお馬さんのレース結果を見てみましょう。
婚姻 「H3→ H 4→ H 13→ H 15→ H 20→ H 23→H 25(婚姻又は協議離婚)」
離婚 「H10→ H 14→ H 16→ H 21→H 25(婚姻又は協議離婚)」
親権 「H6→ H 19→ H 26→ H 28(財産管理権)」
後見 「………!?」
おっと、悩ましい状態になってきました。
とりあえず、後見の「………!?」が気になると思いますが、それは後ほど。
まず、「婚姻」も「離婚」も、過去の出走レース間隔を見ると、伏兵としては、勝ち負けレベルです。
そろそろ激走する予感が漂っているので、両方とも「買い」ですね。
特に「婚姻」は、令和4年(2022年)に成年年齢の引下げの影響で、婚姻適齢の条文(731条等)が変わるので、久しぶりですが、改正直前なので、出題のタイミングとしては、
「婚姻」出すなら…
今でしょ!
って感じです(笑)
もちろん、H25と同じように、「婚姻又は協議離婚」のパターンでもありえますね。
さらに気になるのが「親権」
気づきました?
H28の4年前の勝ち馬のレース内容を見ると、「親権者と後見人の比較問題」なんですよね。
俺の目は騙されへんよ~!(ミルクボーイ風に)
「財産管理」って言葉だけを見ると買えない馬券ですが、そのレース内容は「親権」!今回も勝ち負けレベルと判断するのが妥当っぽいですね。
俺は何でもお見通しやねんから!(ミルクボーイ風に)
ということで、H28を「財産管理」として判断するのではなく、レース内容を見て「親権又は後見」と判断して馬券を買うのが勝負師でしょう!
「親権」馬券が面白そうです。
競馬も、レース結果だけでなく、レース内容も重要です。
「負けて強し!」のお馬さんを買えるのが、プロ馬券師です。
あっ、どこかの記事で書きましたが、僕の競馬の生涯回収率はプラスなんで!ホント、ここ重要です(笑)
さて、本当に競馬ブログみたいになってきたので、話を戻します。
H28を「親権が出た!」と考えると、気になるのは、H28の比較問題の相手方となった、後見人の方のレース間隔でしょう。
さらに、後見人は、「成年被後見人」と「未成年後見人」に分かれます。
成年被後見人 「H14→ H 22→ H 27→ H28-21-1 エ・オ)」
未成年後見人 「H12→ H 14(未成年後見・成年後見)→H 22(未成年後見・成年後見)→H29」
H14とH22のような比較問題も魅力がありますね。
未成年後見人の直近の出走レースもH29なので、「出題4年サイクル±1年」で準備は必要です。
さぁ、馬券を買います!
ちなみに、「馬券」の正式名称は「勝馬投票券」といいます。
◎ 婚姻又は協議離婚
○ 親権(利益相反も注意)
▲ 未成年後見・成年後見の比較
こんな感じでどうでしょうか。
親権の部分は、民法債権法の改正により、代理権の濫用に関する規定(107条)が新設されているので、利益相反も注意です。利益相反自体は、「H3→ H 7→ H 17」で単発で勝ち負けレベルではないですが、設問の1つに食い込んでくることは可能と判断します。
【改正の影響・今後の改正からの出題予想】
さて、今回も主要な改正点を、□にチェックしながら確認して下さい。債権法の改正ではなく、特別養子の改正がありますね。
また、今年の試験には関係ないですが、2022年(令和4年)に施行が予定されている成年年齢改正で影響を受ける条文があります。どのように改正されるかは、余分な知識になって、確認する必要はないと思いますので、現時点の条文を確認してもらえたらと思います。改正が予定されている条文については、別記事の番外編で、その内容をご紹介します。
確認しておきたい主な改正チェックポイント
(民法の親族の範囲)
□特別養子(令和2年4月1日施行)
改正の概要【PDF】(外部リンク 法務省)
□成年年齢(令和4年4月1日施行)
別記事の番外編で、その内容をご紹介
【確認しておきたい未出判例・新判例・先例等からの出題予想】
※未出の知識は択一解法の軸にしてはいけません。あくまで保険です。取り扱い注意です!
未出の判例が気になるのは、「貞操義務」の範囲と、「実子」あたり。
サイクル的には、「実子」の範囲の未出の判例よりも、「婚姻」の範囲になる「貞操義務」の判例を高く評価したいところです。
貞操義務の判例としては、反対意見が付されているオオモノ判例(最判昭54.3.30)があります。
(裁判要旨)
妻及び未成年の子のある男性が他の女性と肉体関係を持ち、妻子のもとを去つて右女性と同棲するに至つた結果、右未成年の子が日常生活において父親から愛情を注がれ、その監護、教育を受けることができなくなつたとしても、右女性の行為は、特段の事情のない限り、未成年の子に対して不法行為を構成するものではない。
反対意見が付されている判例は、司法書士試験では要注意!であることは、こちらの記事でも書いた通りです。
実は、このオオモノ判例だけではなく、「貞操義務」の範囲には未出の判例が、まだあります。
中上級講座の受講生さんは、理論編民法Ⅱp303に、平成8年判例、平成31年判例が紹介されていると思うので併せて確認しておいて下さい。
平成31年判例は、昭和54年判例と並ぶオオモノさんです。
実子の判例としては、最近このあたりがよく出ています。
実子の範囲の判例は、肢レベルで見ると、「H30-21エ→H31-20-3・4・5」と連続で出ている範囲なので、念のために、未出の判例は準備です。
オオモノさんで、よく話題になっている「性同一性障害」の判例(最判平25.12.10)あたりが有力かもしれません。
よく話題になっているといえば、無戸籍児問題もよくニュースで取り上げられているので、判例ではないですが、平成19年の先例のチェックもしておいて下さい(理論編民法Ⅱp318)。
あと、「離婚」のところにも、未出の平成26年判例が残っていますね。
周辺の知識がよく問われているので、確認しておいて下さい(理論編民法Ⅱp311注)
【馬券師まらやのまとめ】
親族の出題は、個人的には、ちょっと楽しみです。
順当に、婚姻や離婚がでるのであれば、婚姻の貞操義務の未出の判例や、離婚の未出の判例が出てくるのか?に注目が集まります。
親権が出てくるのであれば、民法の債権法の改正にからめて、久しぶりに利益相反が飛び込んできてもいいような気もします。
そして、番外編に譲りますが、令和4年(2020年)4月1日施行予定の成年年齢の引下げを意識して、改正予定の条文を出してくるのであれば、軸になりそうな条文もありそうです。
改正直前の駆け込み出題は、司法書士試験ではよくあることです。
H31の特別養子縁組の出題もそうですね。
親族は、このお馬さんが出てきたらいいなぁ~ってワクワク感もあります(笑)
僕の予想に、外馬(そとうま)で乗ってみませんか?おっと、外ウマって競馬用語ではなく、麻雀の用語でしたね。失礼いたしました。(笑)
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最終更新日 : 2020-06-06